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神社仏閣の面白さ

屋根の形でそのお堂の善し悪しが決まる

神社仏閣の面白さは、屋根の形でそのお堂の善し悪しが、決まると言っても過言ではありません。
その面白さを知るためには、どんな形のお寺お宮の屋根が良いのか悪いのかを見極めることのできる目を養わなければなりません。

持宝院本堂

どうすればこの目を養うことができるか?それはやはり、「意識してお寺、お宮を見る。瓦を見る。」軒瓦の線、流れの線、棟の線、丸瓦を一列ずつ、棟のし瓦を1枚ずつ見る。いろんな仕事が見えてきます。
鬼瓦の種類、表情、大きさ、バランスの良し悪し等、少しずつ感じてくると思います。目が利くようになると古建築を見る楽しさがより大きくなっていきます。

イメージの線に合わせて瓦をいかに納めるか

図面

堂宮の屋根はいかにバランスをとるか。
それは確かなイメージを描く事から始まります。そのイメージの線に合わせて瓦をいかに納めるかは、いかなる下地を作るかが大きなポイントになります。
そのためには瓦が実際に納まる原寸図を書いて大工さんとの打ち合わせをします。大工さんとの打ち合わせでこんな屋根下地にしてほしい。あんな納まりにするにはこんな屋根下地じゃないと瓦が納まらないんだと願いする。その時、説明ための原寸図が必要になります。
また掛け瓦の拝み部分など原寸図があれば早くきれいに仕上がります。

目に見えない仕事を大切にすること

古い屋根は今まで葺いてあったから、以前のままに下地を戻せばよいというものではありません。
古い建物は狂いも生じています。昔の職人さんの間違いもあります。時として瓦が納まらないのに、無理やり納めていることもめずらしいことではありません。そんな時には瓦が素直に納まるよう下地を修整します。

甲弩神社

そんな目に見えない作業をして出来上がった仕事に愛着を感じることは我々の喜びとなります。

その土地、その土地の歴史と風土を踏まえながら創りあげる仕事は格別です

こんな屋根にしたいな、あんな屋根ができたらいいなと思いながら仕事をすることが私たちの喜びです。

使う瓦によって建物、お堂の表情が違ってきます。
本瓦葺き・簡略瓦葺き・鬼瓦も、鬼面、古代鬼面、経の巻、御所型等、いぶし瓦・釉薬瓦・奈良瓦、石州瓦、三州瓦、美濃瓦等、その土地の歴史、風土を踏まえながらどの瓦を使うか決めて行きます。

葺き替え仕事はいつ天候が崩れるか分かりません。大切な建物、お堂の瓦をめくって丸裸にしたときのプレッシャー、工事に入る前のプレッシャーは少なからずあります。

私たちの喜び

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